*暗いです。そして、OMOやOMFを読んでない方はちょっと意味不明かもです。




















さざ波の音と共に風が吹きカーテンを揺らす

ここにはあたし意外誰も居ない

あたしが傍にいて欲しいと思う人は――――――






「止まる時間」





  頭がぼぉーーーっとする
  体がだるい
  何も考えたくない





かなめは風にのって揺れるカーテンを見つめていた。
カーテンが揺れるたびに光が差し込む。




  今・・・・何時?



何も考ええたくないっという表情で時計を見つめた。

時計の時刻は午後2時半を指していた。



  まだ、こんな時間なのね・・・・・・・



ここに来てから知らないうちに時間が過ぎていく。
ゆっくりとゆっくりとしたスピードで。


毎日同じ事の繰り返し
時間が進んで居る事すら感じない。





かなめはベットから立ち上がると唯一持っていた携帯電話を開ける。
あの日から一度も開けなかった携帯を。
もちろん、アンテナは圏外でどこにも繋がらない。
かなめは携帯に保存されていた写真を開けたのだった。





そこには懐かしい笑顔がいっぱい詰まっていた。
友達と楽しそうに話していたり遊んでいたり・・・・
いっぱいいっぱい思い出が詰まっていた。


ついこの間の出来事なのに随分昔に感じる思い出。





一枚一枚見ていく中でかなめの動きが止まる。
その写真をみてかなめの身体は小さく震えた。


ハリセンを振りかざし宗介の頭を今にも張り倒そうとしている写真。


  懐かしい・・・・・


ポツリと言葉を吐き出すと
自分でも気づずかないほどのほんの少しの涙が頬をつたった。



初めて出逢った日から毎日一緒に過ごした存在。
「傍に来ないで」
「一緒に来なくていい」
なんどこの言葉を彼に言っただろうか。
数え切れないほど傷つけることも言った。
なのに彼はずっと傍に居てくれた。
居ないときなんて数えるくらいだった。


それがいつの間にかあたり前で・・・・・



なのに今はその彼はいない。



一緒に居ない事などなれていた。
すぐに戻ってきてくれると信じていたから。

だから、がんばってこれた。
強くなれた。



なのに今はこんなにも弱い。



彼が居ないだけで心が寒い。

強くなろう
がんばろう
なんとかなる

そんな事を考える自分がもういない。





彼一人が傍に居ないだけでかなめは自分がこんなにももろく弱い人間だったと思い知らされた。



一人で居るのはなれていたから
何に対しても逃げないのが自分自身だったから
強く居る事が


千鳥かなめっという存在の証だったから。




込み上げる想いがただ溢れてかなめ自身を弱くしていく。







止まった時間





かなめの時間はあの時からずっと止まったままだった。








  
  
  宗介・・・・あたしの時間を進められるのはあんただけだから










かなめは携帯の電源を切った。











(Fin)













あとがき
暗くてすみません。
こんなときだからこそもっと明るい話を書け!!
って感じなのですけど・・・・・あぁ・・・・・・
でも、宗介のことを何も考えていないかなめも寂しくて。
少しでも考えていてくれたらと思い書きました。







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