まろま               
  この人だけはあたしが絶対幸せにしたいって想った。
  今まで生きてきた分めいいっぱい幸せにしてあげたいって想った。




  「幸せにしてあげる」


  ほんの少し前のあたしだったら目が覚めたあとは
  『だりぃー』なんてながらシャワーを浴びて無理やり目を覚まして
  学校へ行く・・・・そんな毎日だったのに。

  いつからだろ?朝起きて目が覚めると一番に想うことは宗介のことだった。

  今日は学校へくるのかな?
  今日は無事に帰ってくるのかな?
  今日はちゃんと食事とったかな?
  今日は怪我もしないで無事でいるかな?

  そんなことを想っている自分があの時、不思議で信じられなくて
  仕方がなかったけど今考えると『うわーーーこのあたしがすごく乙女チック』
  って思えるくらいかなり可笑しかったのかも。
  でも、あれが恋の始まりだったのかもね。

  そして、宗介がこっちにいるとわかっている時は
  ほとんどっていっていいほどお弁当も作るようになった。
  これって不思議じゃない?
  あれだけ起きるのが苦手だったあたしがちゃんと起きてるんだよ?
  昔のあたしを知っている人は本当にびっくりするかも。


  前に『誰かの為に何かをしてあげたいっておもうと何でも出来るようになるよ。
  それが好きな人ならなおさら。』っと聞いたことがったの。
  あの時は正直『んなバカな・・・』ってまったく信じなかったけど
  それは本当だったんだって今納得している。
  なんかね、誰かの為に何かをしてあげたいと想うとほんとになんでも出来ちゃうの。
  不思議なくらいに。

  だからあたしはあたしの出来ることを宗介にしてあげたい。




  あたしは宗介の過去なんて知らないし知りたくもない。
  聞きたいとも想わない。
  でもね、これからの先宗介の生きていく道をあたしは手助けしたいの。
  見守っていきたいの。
  一緒に――――歩んで生きたいの。


  宗介が今まで苦しんできた、苦労してきた分
  あたしが宗介を幸せにしてあげる。
  宗介が命をかけてまで身を挺してまであたしを守ってくれるのなら
  その分あたしは宗介を幸せにしてあげる。




  宗介がなにも気にせずゆっくり休めるように
  あたしがあんたを幸せにしてあげる。





    『ガチャリ。』



    『シャー・・・シャー・・・・』


  窓から朝日が差し込んできた。
  ベットでぐっすりと眠っている宗介は眩しそうに布団に潜り込む。

    『バッッ!!』


  「ソースケ!朝よ。いい加減に起きなさいよ!!」
  「んん・・・・」

  布団をめくられ宗介はベットの上で丸くなる。

  「もう7時半よいつまで寝てるの。早く起きて準備しなくちゃ学校に遅れるわよ。」
  「・・・・学校・・・?卒業しただろ。」

  めんどくさそうに返事をする。

  「ったく・・・・あんた何言ってんの?今日から大学よ!ダ・イ・ガ・ク・生!!」
  「・・・・そ、そうだった・・・・な。」

  思い出したかのように返事をする。

  「わかった?じゃ、キッチンで待ってるから早く来てね。」
  「あぁ・・・・。」

  宗介はまだ寝ていたそうにしてたけど仕方なくもぞもぞと起き上がった。
  その様子を確認してあたしは部屋を出ようとした。

  「千鳥。」
  「なに?」
  「朝食ははなんだ?」
  「あんたの好きなスクランブルエッグとコッペパンよ。あと、コーヒー。」
  「うむ。」


  そして、あたしは部屋を出る。

  そう、今、あたしは宗介を一緒に暮らしている。
  高校の卒業同時に一緒に暮らすようになった。
  そして、今日からあたし達は大学生。
  宗介は相変わらずあたしの護衛と任務と学生とで振り回されてことになる。


  だから宗介が少しでも楽な気持ちでいられるように
  あたしが宗介を幸せにしてあげたとおもった。
  義理だとか仕方なくとか護衛してくれているお礼・・・・ってのはまったくなしで
  素直にあたしが宗介を幸せにしてあげたいとそのとき本当に思った。






  だから、あたしは宗介を幸せにしてあげる。
  世界一幸せな男にしてあげる。






  (Fin)






  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  あとがき
  なんていえばいいでしょうか?正直投稿するという形で書いたのが
  初めてだったのでどう書いたらいいか悩んでこんな話しになってしまいました。
  なんとなくラヴラヴな自然な2人が書きたかったのだけど・・・・
  なんだか書けないし。
  じゃ、数年後でどうだ?っと考えてこういう形になりました。
  私が何かを書くとどうしても長くなってしまうので一番初めの作品は
  出来るだけ短く書こう!っとがんばってみました。いかがでしょうか?
  あーーー正直こんな小説でいいのか?っとおもうのですが
  読んでいただけて感想などもらえると嬉しく思います。


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