「距離」






学校の帰り道、過ぎ行く時間の中でかなめが宗介にポツリと告げた。


「あんたの中でずっと変わらないものはなに?」
「俺の中で変わらないもの?」
「っそ。変わらないもの」


突然の質問に宗介は「どうしても答えなきゃいけないのか?」っと困ったように聞き返した。

「うん。どうしてもよ」


嫌でも答えてもらうわ。っと言うまで返さないからっと宗介の腕を?んだ。
突然のかなめの行動に宗介は驚く。


「今日の君はなんだかいつもと違うな」
「そう?あたしはいつものあたしよ?」
「そうか?今までの君ならば俺の腕などつかむ事などないだろう?」
「そう?たまには良いじゃない。こういうのも・・・・ね?」

かなめはふんわりと宗介に向かって優しく微笑んだ。




「俺の中で変わらないものか・・・・・・千鳥、君の中で変わらないものはなんなんだ?」
「へ?あたし?」
「そうだ。俺に聞くのならば君自身にもそういうものはあるのだろう?」


逆に聞き返されかなめは少し考えるそぶりを見せる。
そして、宗介の腕から手を離すと「そうねーなんだろ?」っと鞄を後ろでに足早に歩き出した。


「お・・・おい!!急にどうした?」

急なかなめの行動に宗介はあわてて追いかける。
しかし、かなめはなかなか宗介を追いつかそうとはしない。

「ち・・・千鳥!!ちょっと待て!!」
「イヤーよ!!で、宗介の答えはなんなの?」
「なんなのとはなんだ?今この状態で言えと?」

足早に歩くかなめの背後を追いかけるように歩く。

「っそ」
「どうしてもか?」
「どうしてもよ」
「わかった、じゃ、少し止まってくれ頼むから」

止まらなければ言わないぞ。
そういわれると止まらないわけには行かない。
仕方なくかなめはその場に立ち止まった。
そんなかなめの傍に近づこうとする宗介にかなめはそこで言ってと告げた。

「ここでか?」

距離にして2〜3メートル。

「っそ、この距離で」

言われて宗介は仕方なく言った。


「俺のなかでずっと変わらないものは君だ」
「・・・え?」
「君の存在だ」
「・・・何よそれ」

真顔で言われかなめの顔は一気に赤く染まる。
しかし、夕焼けせいで宗介にはかなめの顔色まではわからない。


「俺は千鳥、君の身に何が起きても守る助ける。これが俺の中でずっと変わらないものだ」
「それ、信じていいの?」
「あぁ、嘘は言わない」
「そっか・・・・」

かなめは満面の笑みを浮かべた。

「では次は君の番だ」
「あたし?あたしの変わらないものは・・・・これよ」


言ってかなめは宗介の隣へと駆け寄る。
意味がわからない宗介は「なんだ?」っというような不思議な顔でかなめを見つめる。

「わからない?」
「あぁ・・・」
「じゃ、教えてあげる・・・・それはね、ソースケとの距離」
「俺との距離?この距離か?」

隣に並ぶかなめと自分との距離を見る。

「そうね・・・・でも、少し違うわ。あたしと宗介の関係の距離よ」
「どういうことだ?」
「出逢った頃はこの距離はすごく遠かった。もちろん、人間関係の距離もね。
 でも、今はソースケはあたしのすぐ隣を歩いてる。
 そして、あたしとソースケの心の距離も近い。
 この距離はなにがあっても決してあたしの中で変わらない。宗介を信じてるから」
「千鳥・・・・」


すると今度かなめは宗介の目の前に立った。

「ねぇ、ソースケ」
「どうした?」
「もし・・・もしもよ?あたしの身に何かが起きたとしたら」
「そんな事はさせない」
「だから万が一よ、あたしの身に何か起きたら・・・
 この目に見えない関係を頼りにあたしを助け出して。絶対に」
「あぁ・・わかっている。その時は草の根掻き分けてでも君を探し出す」
「約束よ」
「約束だ」






お互いなにがあっても決して変わらないもの。
一度求め合った心は何が起きても離れる事はない
遠く離れてしまっても

引き合うものなのだから






「ソースケ」
「なんだ?」
「ソースケはずっとそのままでいてね」
「傭兵のままか?」
「違うわよ。ソースケ自身の事よ」
「俺自身・・・・わかった。では、千鳥もなにがあっても千鳥のままで居てくれ」
「わかったわ。約束よ」
「あぁ、約束だ」








心の距離はお互いをきっと求めるから












(Fin)








あとがき
私は何が書きたかったのでしょうか?
すみません・・・・
二人の繋がりを書きたかったのですよ。
でも、上手く表現できてないかも・・・・・









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